環境の快適性を維持するために、関係環境協定住民等によって自主的に締結される協定であって、建築基準法にもとつく建築協定とは異なり、とくに法的な裏付けのないいわば紳士協定的性格のものである。
東京都世田谷区烏山寺町で結ばれた環境協定は、〈地域環境の維持向上〉、〈地下水の保護〉(地下水の枯渇をまねく地下の構造物はつくらない)、〈自然環境の整備保全〉、〈町なみの維持整備〉(建物等の計画に当たっては、建築基準法等の規則を守るにとどまらず、日照等の相隣関係・用途・形態・位置・材料・色彩等に十分の配慮をはらう)、を定め、その目的を達成するため、寺院および周辺住民、土地所有者等により、〈烏山寺町の環境を守る会〉を組織し、協定の遵守を約している。
この協定は、建築基準法による建築協定の枠を乗り越えようとしたものであるといわれる。石塚孝一氏によると、つまり、建築協定は一定区域の関係者全員の合意を必要とし、問題が狭く建築物の範囲内に限られ、役所への届出を必要とするものであるのに対し、環境協定は法の裏付けを求めず、いわば歯ぬけ状態的な合意でもかまわないとし、しかも建築物だけに限らず広く環境全体にかかわろうとするものである。
なお、同じような趣旨のものとして、杉並区堀の内では地域環境維持のためのユニークな"露地裏憲章"を制定している。